3月24日、本校生物室にて東レ株式会社による出張授業「水の中の粒子について考えよう」が開催されました。中学1・2年生40名が参加し、最先端の「素材」が拓く未来について学びました。
前半は、東レが衣服の繊維からスマホのフィルムまで、身近な製品を支える「素材メーカー」であることを学習。後半は、0.01μm(1ミリの10万分の1)の穴が開いた「中空糸膜フィルター」によるろ過実験に挑みました。絵具と食塩の混合液をシリンジで吸い上げると…。(結果は参加者だけの秘密です)生徒たちは実験の結果から、物質による粒子のサイズ差を考察しました。また、極小の穴に水を通す際の「シリンジの重さ」から、ろ過に必要な高い圧力を肌で感じました。
さらに、穴の大きさがわずか1nmという「逆浸透膜」も紹介。海水を淡水に変えるこの技術は、ドバイの巨大施設でも活躍しています。日本はUAEから多くの石油を輸入し、私たちの生活の支えになっている一方で、日本の先端材料が中東で暮らす人々の生活を支えているなど、理科の知識が国際貢献に直結していることを学びました。
質疑応答では、中学生らしいまっすぐな質問に対して、講師の方がご自身のキャリアを振り返りながら、丁寧に、そして親身になって向き合ってくださいました。
Q:塩で目詰まりしない?
A: 定期的な洗浄を行いながら使用しても、5~10年程度で膜の交換が必要です。
Q:なぜ最初から一番細かい膜を使わないの?
A: 逆浸透膜でろ過するには高圧を作り出すプラント設備が必要なので、用途に合わせた使い分けが重要です。
Q:なぜ東レに?
A: テニスラケットに東レの炭素繊維が使われていたのが縁。学生時代文系を選考した自分でもモノづくりに直接関わる仕事がしたいと思い、東レを志望しました。
生徒からは「実験で粒子の違いがわかって面白かった」「ヒートテックなど身近なものに技術が使われていて驚いた」といった声が上がりました。理科の基礎が、世界を、そして未来の自分を形作っていく。そんな可能性を感じる貴重な1時間となりました。