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2025.05.13

校長便り

中学校体育祭

 昨日は、秀英中学校体育祭が開催されました。10日(土)の予定が雨で順延となり、12日の実施となりました。朝方まで小雨が降っていましたが、人工芝のグランドは8時には開催可能な状況となり、生徒達は元気一杯グランドに出て、待ちに待った体育祭が始まりました。

 中学校も高校も、体育祭は生徒が主体となって企画・運営していく大きな学校行事です。今年も中学校体育祭実行委員は半年前から準備に入りました。そして、委員長の河合謙吾さんを始め、中学3年生が中心となって中学全体を引っ張って当日を迎えました。

 今年のテーマは「雲外蒼天」、そこに「どんな試練でも、みんなで努力して乗り越え、晴れ渡る青空を見よう」という思いが込められたテーマでした。昨日はまるでこのテーマに合わせたかのように、開会式では曇天だった空が競技終了近くになると日差しが差してくるという空に変わっていました。5クラスが5色に分かれてさまざまな競技を競うのですが、中学2年、3年が中学1年生を励まし一緒に応援する姿、各色が闘志をぶつけ合うとともに互いの健闘を讃え合う姿、そういう姿がとても自然に感じられ、生徒それぞれの伸びやかさと全体のまとまりが伝わってくる体育祭でした。

 企画から運営まで生徒の実行委員を中心に決めていくという「生徒主体の体育祭」という形にして3年目になります。今年の中学3年生は中学1年の時から先輩達のこのような姿を見てきた生徒達です。今年の体育祭を終え、先輩から後輩に受け継がれていく「秀英魂」のようなものが形になってきたような、そんな手応えを感じることができました。

芸術鑑賞教室

 4月のことに戻りますが、4月15日(火)には墨田トリフォニーホールで芸術鑑賞教室を開きました。今年は、ピアニストの小曽根真氏の演奏を全員で聴きました。小曽根真氏は世界有数のジャズピアニストです。たまたま日本にいらっしゃる時と本校の日程が一致し、今回の演奏会が実現したものです。

 素晴らしいの一言でした。まるでピアノが聴衆に語りかけているような、ピアノが奏でる世界に誘い込まれる演奏でした。ジャズは中学生には少々難しいのではないかという心配はすぐに吹き飛び、生徒全員が最初から最後まで演奏に引きこまれていました。世界で活躍する人の実力のすごさを実感しました。

 演奏終了後、楽屋にお邪魔しました(写真)。そこで小曽根氏から「生徒さんが僕と一緒に旅をしてくれているのがわかった。気持ちよく演奏できました。」という感想をいただきました。芸術の価値を理解できる生徒達だというお褒めの言葉を私も素直に受けとることができました。

「未来を創る」生徒達

 この4月の出来事で報告したいことがもう1つあります。それは、本校の高校3年生の古澤梨子さんが第2回FESコンテストで千葉県知事賞と全国大会優秀賞を受賞したことです。古澤さんは昨年の夏休みにトビタテ!留学JAPANでフィリピンに留学しました。帰国後、一緒に留学していた高校生5人で、「教育の貧困をなくそう」という目標をもってNGOを立ち上げ、寄付を募って文房具を贈るという活動をしていました。この活動が認められ、前述の受賞とともに第5回ワン・ワールドフェスティバルで小中高校生部門最優秀賞、SDGs QUESTみらい甲子園千葉県大会でアクションアイデア最優秀賞も受賞しました。一緒に活動している5人の高校生は学校も違いますが、問題意識を共有し、その解決のために自分達ができることを発信し行動していったわけです。

 これが「未来を創っていく」エネルギーなのだと感じます。古澤さんは自分のやりたいことをやり、だから、これだけのエネルギーと行動力が発揮できたのでしょう。いろいろな「学び」の中から、自分がやりたいことを見つけていきましょう。その1つ1つが「未来を創る」ことにつながっていきます。「未来を創る」君達を応援します。


昭和学院秀英中学校高等学校
校長 田中尚子
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