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秀英便り

2024/2/6

 今年最初の秀英便りとなります。
 まず、今まで校長代行として務めておりましたが、1月より校長として務めていくこととなりました。秀英中学校高等学校の生徒が楽しく充実した学校生活を送ることができるように、本校教育の一層の発展に努めていく所存です。どうか、今後とも変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
 
 立春が過ぎたのに、昨夜から今朝にかけて関東に珍しく大雪警報が出て、今朝は一面の銀世界でした。
  袖ひちて むすびし水の 凍れるを 春立つ今日の 風やとくらむ     紀 貫之〈古今和歌集〉
 (夏に袖も濡れて手ですくった水が冬の間は凍っていたのを、立春の今日の風が溶かしているだろうか)

 この歌は平安時代の有名な歌人、紀貫之が立春に詠んだものですが、今朝はこれとは正反対の情景となりました。ただし、登校時間を遅らせる連絡を前日から伝えていたので、生徒は大きな影響なく登校できたようです。学校でも、生徒が登校しやすいように、本校職員が朝早く正門前の歩道と校門から校舎への通路を雪かきしてくれていました。

 1月1日に能登半島地震が発生しました。本校も厚生委員会の生徒達がいち早く募金活動を呼びかけ実施しました。被災者の皆様が1日でも早く日常の生活ができるようになることを心からお祈りいたしております。

 例年、1月は中学と高校の入学試験が1週間程続き、生徒はその間自宅学習となりますが、今年からその期間に「Shuei Global Camp ~Power in ME~」として 英語研修を行いました(1月19日~21日、千葉駅東口ビジネスセンター)。英語をツールとして楽しみながら多様な文化や価値観に触れて世界を広げるというプログラムで、中学1年生から高校1年生までの希望生徒100名以上が参加しました。このプログラムは来年度も継続していきます。
 今年度、本校ではグローバル教育の充実を進めてきました。夏休みには、中学3年生対象の「北米海外研修」を再開すると同時に、新たに、高校1、2年対象に「マレーシア・スウィンバーン工科大学語学研修」を実施しました。また、年間通して神田外語大学のALT講師から直接授業を受ける「Introduction to Collegiate Reading & Writing」も実施し、語学研修同様に好評でした。これらのプログラムの継続とともに来年度からは、夏休みに高校1、2年生対象の米国大学語学研修を実施します。また、海外大学進学志望者対象の講座を神田外国語大学との連携で進める予定です。このように、来年度はグローバルな視野の育成と英語力の向上をさらに進めていくつもりです。

 中学校は合唱コンクール(3月15日、青葉の森公園芸術文化ホール)に向けて、各クラス、練習に熱が入ってきました。また、中学3年の生徒は2月24日・25日に実施される「クエストカップ全国大会」に2チーム出場します。健闘を期待しています。

 我が家の小さな庭の梅も咲きはじめていたところに雪が降り、それを見て次の和歌を思い出しました。
 我が園に 梅の花散る ひさかたの 天より雪の 流れ来るかも      大伴旅人〈万葉集〉

 梅の花びらが散る様子を天から舞い落ちる雪に喩えた、美しい和歌です。今朝のように、梅の花びらが散る時期に、雪が降った情景を詠んだものでしょうか。自然を捉える歌人の感性の豊かさとともに、古今変わらぬ春を待ち望む心に改めて気付かされました。
 これから3月まで、秀英中学校高等学校では、1年間の総まとめと次の学年への準備に入っていきます。

昭和学院秀英中学校高等学校
校長 田中 尚子

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