科学同好会

実験班活動記録3(科学同好会)

2018/11/27

今回紹介するのは、「透明骨格標本」づくりの実験です。小動物の筋肉部分を透明化し、骨の部分を染色して標本にするものであり、1体数千円程度で市販されているものもありますが、自分達で作ってみることにしました。ただし、1体作るのに数週間かかるのと、頻繁に薬品を入れ替えなければいけない時期があるので、透明骨格標本を作る時は、実験班の活動日程が変則的になります。写真は、カエル(右)と蛇のエサ用のピンクマウス(左)です。

 作り方を簡単に説明しますと、

(1)タンパク質の固定:ホルマリンを使ってタンパク質が腐敗しないように処理します。この工程には5日~10日ほどかかります。しっかり固定しておかないと、後の工程で身がバラバラになってしまうので、ここで手抜きはできません。

(2)動物の下処理:標本作りの時間短縮のために、内蔵を除去します。魚の場合は、鱗をとります。鱗が染色液で染まってしまうので、しっかりと取った方が綺麗に仕上がります。

(3)脱水:水分を含んだままだと、染色液が薄まってしまい、染色されにくいので、無水エタノールを使って脱水処理をします。

(4)軟骨の染色:アルシアンブルー8GXという染色液で軟骨を染色します。アルシアンブルーは、軟骨のコンドロイチン硫酸と結合し、軟骨が青く染まります。コンドロイチンはテレビのCMなどでも聞いたことがある方も多いかと思います。

(5)中和:染色液は酸性なので、ホウ砂飽和水溶液で中和します。この次の工程で使うトリプシンという酵素の最適pHがアルカリ性なので、酸性だと働きにくくなるため、ここでしっかりと中和しておきます。

(6)タンパク質の分解:トリプシンというタンパク質分解酵素でタンパク質を分解します。しかし、トリプシンは高価な上、なかなか手に入りにくいものなので、初期の頃は、酵素入りポリデントで代用しました。写真のカエルは酵素入りポリデントを使用しており、ピンクマウスはトリプシンを使用しています。

(7)硬骨の染色:アリザリンレッドSという染色液で硬骨を染色します。アリザリンレッドSは、骨のカルシウムイオンと結合して赤く染まります。

(8)透明化の促進:水酸化カリウムとグリセリンの混合液で、メラニン色素を抜き、タンパク質の分解をさらに進めることで、透明化を促進させます。この工程も1週間~10日程度度かかります。徐々にグリセリンの割合を増やしていきます。

(9)封入:最終的にはグリセリン100%の保存液に交換し、防腐剤としてチモールを添加します。これで完成です。

他にも小アジ、ししゃも、わかざぎ、白魚などの小魚やウーパールーパーなどでも挑戦してみました。いずれも、文化祭では展示しています。

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