この春、私は秀英を卒業し、第一志望の大学へ入学を果たしました。この学校で6年間過ごしたことは、現在の私の糧となっています。多くの先生方や友人と関わる中で多様な価値観や考え方にふれ、刺激的な学校生活を送ることができました。今思い返してみると、授業や部活に励みながらも、友人たちと他愛もない会話をして過ごした学校生活が懐かしく感じられます。学習内容は中学から密度が濃くて慣れるまでは大変でしたが、それが非常に良い経験だったと感じます。また、学校生活を送る上での環境も整っていました。多様な実験室や大きな図書館は言うまでもありませんが、常に利用する教室や綺麗なトイレも快適でした。そしてなによりも、中学棟の教室から窓の外に目をやれば、幕張の空に向かってそびえ立つ高層ビル群が目に入ります。私を含め多くの生徒は中学時代、なにかとビル群を見て社会に出た時のことに思いを馳せたものです。学習面において秀英が良かったと感じる最大の点は、自学のための環境が整っていたということです。秀英は放課後や長期休業の補習・講習が豊富にあり、自分の必要に合わせた学習ができます。質問や進路相談のために、職員室に足繁く通う生徒もいます。図書館の自習室も勉強には最適な空間で、受験期には重宝しました。そして、それらの学習手段を利用するかしないかが各人に任せられていた点が、個人的に気に入っていました。私の場合は、図書館や自習室をメインに利用し、補習は苦手科目・分野だけに絞ることで、効率的な学習を進めることができました。また、人間形成の面において秀英が良かったと感じる点は、やはり部・同好会にあります。私は中高6年間柔道部に所属し、高校3年間はほとんどを部長として過ごしました。高1から部長なんていったいどれだけ強かったんだ、と思われるところでしょうが、先輩が引退して最年長になっただけです。柔道部は規模の小さい部活でしたが、それゆえ先輩と後輩の垣根は低く、後輩の家に遊びに行くこともありました。辛いこともありましたが、それ無くして今の私はないという風に感じています。秀英の部活は規模も性格も様々で、数十人が所属する規模の大きいものもあれば、数人の少数精鋭で活動する団体もあります。中高合同の団体であれば年齢差のある先輩・後輩と関わることもできます。新入生には、学校生活を豊かにできるような自分に合った団体を探してほしいと思います。多くの生徒にとって、秀英での生活はかけがえのないものとなると思っています。私がそうだったように、現在秀英に通っている在校生、これから入学してくる皆さんの学校生活が充実した、学び多きものになることを祈っています。Alumni一橋大学商学部 1年2020年度卒業生/中高一貫生部活で、人間的に成長。18
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