第一学期始業式
一学期の始業式が行われました。今日から2023年度が始まります。今回は、始業式の式辞をそのままご紹介します。
中学2年生、3年生 高校2年生、3年生の皆さん 進級おめでとうございます。
こうして皆さんと新しい年度を迎えることができ、大変うれしく思います。
昨年度の後半は、新型コロナウィルスも次第に収束に向かい、中止していた学校行事を再開することができるようになりました。今年度は海外語学研修なども再開する予定です。もちろん、感染に対する対策は今後も必要ですが、学習や部活動とともに、校外学習や雄飛祭、スポーツ大会や体育祭など、学年や学校が一つになって活動する場で、皆さん1人1人が活躍してほしいと思っています。
さて、新年度を迎え、新たな目標を立てたいと思っている人も大勢いるでしょう。そんな皆さんに今日は聞いてほしい話があります。
皆さん、ジェフ・ベゾスという人を、知っていますか。あのアマゾンの創業者です。今日はそのベゾス氏の言葉を皆さんに紹介したいと思います。アメリカの大学の卒業式でスピーチした一節です。アメリカの大学は卒業式に人生の指針となるようなスピーチをしてくれる人を招きます。ジェフ・ベゾス氏も有名なプリンストン大学に招かれ、スピーチをしました。その時、ジェフ・ベゾス氏はまずこう言いました。
つまるところ、人はそれまでの人生で選択したことの総体である。
ここで彼は「選択(choice)」という言葉を使いました。
私たちにはまず「与えられたもの」があります。皆さんにとっては、日々の生活や秀英という学校生活や、また現在の皆さんの能力などがそれに当たります。一般的に言えば、ここにいる皆さんは恵まれた「与えられたもの」を持っていると言えるでしょう。
ジェフ・ベゾス氏の話にもどすと、彼も当時アメリカのウォール街で非常に高い地位の仕事をしていました。しかし、彼はその「与えられたもの」に安住せず、つまり満足せず、自分でさらに次の目標を選んでいったのです。
皆さんはよく、「目標に向かって頑張りなさい」とか、「夢に向かって進みなさい」とか言われると思います。しかし、そもそも皆さんにとっての大きな問いは、夢や目標をどうやって決めればいいのか、つまり、どうやって選択したらよいのか…そのことの方が知りたいのではないかと思います。
ベゾス氏はスピーチの最後にその答えを述べます。
彼はこう言いました。
I took the less safe path to follow my passion.
「自分の情熱に従って、無難でない道を選んだ」
ベゾス氏にとって、自分がどれだけそのことに情熱を傾けられるか、ということが選択の指針だったのです。
今年の東大合格者は現役で6人、浪人まで合わせると8人という過去最高の数字となりました。秀英は創立40年を迎えました。その間先輩たちは進学実績だけではなく、多くの実績を残してくれました。これは先輩たちが6年間または3年間をこの秀英で「情熱に従って、自ら無難ではない選択をした」結果だと思います。
秀英には仲間がいます、支えてくれる先生方がいます。「与えられたもの」に安住するのではなく、さまざまなことにチャレンジし、「自分が情熱を傾けられるもの」を選択していってほしいと思います。
先輩たちが積み上げてくれた秀英の歴史をここにいる皆さんがさらに飛躍させてくれることを願っています。
では、最後に新しい学年を迎えるに当たり、私から皆さんに次の言葉を贈り挨拶を終わりたいと思います。
Please take the less safe path to follow your passion.
では、一緒に頑張っていきましょう。