2024演劇部雄飛祭公演メイキング②
演劇部雄飛祭公演「ダイアリー」は、夏休み練習の最終日、第一回ゲネプロを行いました。物語は、母親と死別した高校生が、ある夏、タイムスリップを経て、家族愛を再確認するまでの二日間を描きます。今日は、本来なら本番そっくりに実施するはずが、配電盤の不具合でフットライトが使えない状態…。不備な条件下でしたが、生徒は今できることを精一杯やろうと集中していました。
キャストたちのメイク練習は、毎回ぎこちなくも楽しげ。
その頃、舞台袖ではスタッフが細かい詰めで大忙しです。舞台に明かりがもれないようにするのも、ひと仕事。
こちらは、上演直前の説明「前説」の練習中。「スマホの電源をお切り下さい。笑い声は大歓迎ですが、私語はご遠慮下さい。」ご協力よろしくお願いします。
裏を支えるスタッフは、全員が中2・中1ですが、積極的に演出担当の高校生に向けて「この場は○○だから、こうしますか?」「△△は、これでいいですか? それともこちらがいいでしょうか。」と提案する姿が多々見られました。演劇部伝統の気風が今年も繋がっていて、喜ばしい限りです。
【照明】
今回の舞台ではタイムスリップを照明効果だけで表現するので、照明の責任は重大。機器の不備はありますが、今できる操作練習に集中しています。
「初めて照明を担当し、かつリーダーだったので、まず照明台本作りが大変でした。台本を読み込んで、今はどこを照らすのか、スポットや直光で強調したいのは何か、一から考えました。中1部員が積極的に意見を言ってくれて有難かったし嬉しかったです。」(中2)
「スポットライトは 台本をよみこんで効果を考えるのが楽しいです。タイムスリップをどう強調するか、操作の工夫しだいなので頑張ります。」(中1)
舞台に関われること自体が楽しいです。でもミスしないように焦るとミスしてしまう…。しっかり練習して本番に臨みたいです。(中1)
【大道具・小道具】
設定場面が終始「作家の遺した書斎」なので、小道具は本と段ボール箱集めから始まりました。。本を揃えてカバー掛け、またフェンス看板や階段装飾描きなど、手仕事ばかり。でも非常に意欲的で、特大サイズの看板をわずかな人数と日数でしっかり仕上げてくれました。
「『ダイアリー』という作品なので、日記をモチーフにした絵になっています。私が基本構図を考え、色彩は物語にあうよう、下級生と相談して決めました。いざ塗ってみると、アクリル絵具は水が使えず、濃淡・陰影をどう出すかに苦労しました。」(中2)
「デザインに関われてやりがいがあります。先輩が全体のデザインを決め、私は文字や細部をレイアウトしました。看板に眼をとめていただけると嬉しいです」(中1)
【音響】
音源探し・音作りは、各自が端末を持ち始めてから効率が飛躍的に上がりました。機器の操作の飲み込みも早く、中学生2人だけで効果音やBGMを支えます。「日記の頁を破る音」は、さりげない効果音ですがキャストとの呼吸の賜なので、ご傾聴ください。
「まずは、曲探しを後輩とがんばりました。また日常の効果音を、ぴったりのタイミングで出すことがこんなに難しいとは思いませんでした。逆に場面転換と音がハマると快感で、そこを頑張っています。」(中2)
「各場で、音量が場面の空気に影響することを痛感しました。場面を盛り上げるよう上げるのか、邪魔しないBGMとして下げるのか、その幅はどれくらいか。先輩と一緒に試行錯誤して探っています。」(中1)