2023演劇部雄飛祭公演メイキング④
文化祭本番前最後の日曜日、演劇部では「白は焦がれて」最終ゲネプロを行いました。
メイクも本番どおりにしますが、公演のたびに「人生最初のメイクです」という初キャストのために、経験者部員が動きます。最終ゲネプロともなると、だいぶ本人も手慣れてきました。もう一つ、公演前の「あるある仕事」が暗転です。小講堂のカーテンの隙間を黒カーテンで埋めていくのは、中1部員が最初に覚える作業です。
ゲネプロ自体は、演出陣から「やっと面白く見えてきた」と優しい(?)指摘。ただし、その後は延々と細かいダメ出しが続きます。本番まで、まだまだブラッシュアップは続きます。
今回はキャストのコメント一回目。物語は、ある異星人兄妹が地球に到着するところから始まります。
その兄妹がこちら。メイク無しだと、ふつうに中学生女子なのですが、舞台に立つと別人に変わるのが、毎度見ていて飽きません。
シオン(妹)は、地球侵略の斥候任務につく少女です。人間を調査するべく張り切っていたはずなのですが…。
「シオンは、すなおでまっすぐな子です。初めは人間のことがよく分からず、無自覚的に人を傷つけてしまうところがあったのが、だんだん人間らしくなっていきます。その変化というか、流れが自分の中ではできているのですが、見る側に伝えるのが難しく、注意を沢山受けています。でも、物語の芯にここまで関わる役は初めてで、とてもやりがいがあります。本番では、観客の皆様にきちんと気持ちをお届けしたいです。」(中3)
サレン(兄)は、家族というよりは妹の上司で、初めての単独任務を命じつつ、心配しながら見守る役目です。
「これまでは人間を演じてきたので(当たり前ですが)、感情の初期値が決まっているというか、感情が素直に体に出てくると考えて役作りできました。でも今回は宇宙人役なので、ある意味ロボットのような、感情はあっても0に近いというイメージです。感情の振幅の乏しいなか、細やかな感情をどう伝えるかを工夫しているので、観客の方に伝われば幸いです」(中3)