校内で大発見!「雌雄モザイク」のアリ
2024/6/10
6月7日、本校の高校2年生の生徒が大変珍しい昆虫を校内で発見しました。何と雌雄両方の特性が明らかな境界を持って混在している「雌雄モザイク」と呼ばれるアリの個体です。よほど興味と知識を持っていないと見つけられるものではありません。本人も大興奮の中、貴重なコメントをいただきましたので、ここに紹介いたします。
「突然ですが、大変珍しい虫を見つけたので報告させていただきます。先日、校内にてアリ探しをしていたところ、クロヤマアリという種類のアリの雌雄モザイク個体を発見しました。雌雄モザイクとは、生物において一つの個体の中に雄と雌両方の特徴を持つことを指します。こういった個体は、昆虫を筆頭に、両生類、鳥類、甲殻類などで発見されています。哺乳類は性決定のメカニズムがこれらの生物とは違うため、雌雄モザイク個体が発生することはありません。昆虫だと10万〜20万分の一くらいの確率で発生するとされています。人工飼育下ではクワガタなどで稀に発見されますが、野生の雌雄モザイク個体の発見は極めて稀です。さらに今回発見したクロヤマアリは左右で完全に雌雄が分かれている個体で、これも極めて珍しい例であると言えます。この個体は背面からみて右側が雄、左側が雌(女王アリ)となっています。何か質問などあればいつでもお待ちしています。」