Shuei通信

校長室だより「秀英は輝く!」第2号

2022/10/1

校長室だより「秀英は輝く!」第2号(2022年10月1日)

生徒の皆さん、保護者の皆様、お元気でしょうか。

コロナ禍とは言っても、実際にどこまで注意を払ったらよいのか迷われている方も多いのではないでしょうか。私の知り合いでもコロナに感染してしまったとか、無症状だけれども検査をしてみたら陽性であったということで急遽対応に迫られたとかなど、身近な人たちが感染するような状況になってきました。持病のある方や免疫力のない方にとっては恐怖ですが、一般の生活をする上では今までの様には過剰に心配しない方が良いと考えています。学校では、勿論手洗いの励行と消毒、マスクの着用、密を避けるなどの注意はこれまで同様に行っていきますが、よほどのことがない限りは、オンラインでの授業は行わずに登校しての対面授業にしようと思っています。勿論、リスクはあります。しかし、家にいてどこにも出かけられないのも心身の不調を招いてしまうというリスクが伴います。何が正しくて何が間違いなのかを明確にできる人はいないのではないかとこの二年半を見て来て思っています。だから、厚生労働省や千葉県や千葉市による半強制的な指導がない限りは、登校しての学校生活を送るようにしたいと考えていますので、生徒の皆さんも保護者の皆様もご理解くださいますようお願いいたします。

さて、生徒の皆さん、9月10日・11日の二日間にわたる雄飛祭は如何でしたか。3年ぶりの学校内での雄飛祭でしたので、中学3年生や高校から入学した高校3年生にとっては初めての経験であったわけです。十分な準備ができたかというと疑問もあるかと思います。それでも、生徒会長や雄飛祭実行委員の生徒と話してみると、生徒の皆さんが本当によく頑張ったことが分かりました。私も、部活動の作品を中心に観てみました。

軽音楽部から始まり、吹奏楽部、新体操部、チアダンス部、合唱部、書道部、弦楽部の作品に触れることができました。素晴らしかったです。どの部も息がぴったりとそろっていて驚いたことと、後輩は先輩に感謝し、先輩は後輩に思いやりの心で接していることが良く伝わってきて感動しました。すべての部活動の作品を観ることはできませんでしたが、間違いなく素晴らしい作品だったと思っています。率直に言って、秀英生は凄いと思いました。君たちなら、これから何が起ころうと大丈夫だとも思いました。

また、このようなコロナ感染予防などによって普段とは異なる生活をせざるを得なかったことは確かですが、学ぶこともたくさんあったと思います。物事を、マイナスに捉えるかプラスに捉えるかによって、その結果は大きく変わってきます。是非とも、プラスに捉えるよう心掛けて、生活してください。

そこで、今回は学びについて考えてみようと思います。

みなさんは、学習と勉強の違いを考えてみたことがあるでしょうか。

この内容を知ってからで良いのですが、自分なりに学びについての考えを整理してみてください。そのことだけで、皆さんの学習や勉強に対する気持ちが大きく変わるはずです。ただし、学習も勉強も学びであることには何ら変わりはなく、私たちはそのことを意識しようが意識しまいが、あらゆる時にあらゆる場面で学びを行っていることに気づいてくれたならば、とても嬉しく思います。

 

では、始めてみましょう。

「学習」と「勉強」の違いと使い分けは、①やる気②人間③用途の三つのポイントで簡単に区別することが出来ます。次の通りです。

  学習 勉強
①やる気 やる気がなくても出来る やる気がないと出来ない
②人間 人間以外にも出来る 人間にしか出来ない
③用途 文章向け。だから「学習指導要領」と書きます。 口語向け。だから「勉強指導要領」とは書きませんし、言いません。

私は学習という言葉のほうが楽しく学べるように思うのでよく使いますし、ハードルが低いので無理がないのです。

勉強は強いて勉めるので、必ずしも楽しいものではないと思っています。

しかしながら、もともと学びは楽しいものです。

そのような気持ちで授業に参加してほしいと思います。

ただし、強いて勉める勉強も必要です。勉強によって知識や技能が向上し、やがては自らが学びたくなるようになります。まさしく無理なく学びたくなります。知らないことを知る、分からないことが分かる、解けないと思っていたことが解答できるようになることは学びの喜びなのだと思っています。人は勉強と学習による学びを通して一人前の大人へと成長していくのです。

ここ秀英での勉強と学習により、学びの本質、すなわち何故私たちは学ぶのかまで理解できるようになってくれることを願います。

それが、理解できれば、どのような世界に身を置いても必ず社会に貢献することができ、人の役に立つことができる人になれます。

「学習」と「勉強」についてはこのくらいにしておきましょう。

 

高校3年生にとっては厳しい時期になってきました。

初志貫徹!決して揺らがないで目標に向かって受験勉強に励んでください。

私が、日比谷高校の校長をしていた時には、先生方に次のように言っていました。

「日比谷高校においては、受験勉強は人間づくりである」と。

秀英でも同じことを言わせてもらいます。「秀英においては、受験勉強は人間作りである」と。

目標に向かってひるまずにひたすらに頑張り抜くことは、その人の精神を強くします。

それでも、11月くらいになると自信を無くしたり、眠れなくなったり、急に勉強する気持ちがなくなったり、勉強すること自体が怖くなったりもします。その時には、私たち教員の出番です。必ず、落ち着きを取り戻すようなアドバイスをします。だから、安心して最後の大学受験が終わるまでしつこいほどに頑張り抜きましょう。

 

 最後は、私が書いたエッセイの宣伝です。10月中に「改めて生きる意味を考える」という本が出版される予定です。紹介文は次の通りです。

 「私たちは誰しもが幸せになりたいと願っています。しかし、幸せ感は感じることはできても、幸せであるかどうかを判断することはとても難しいと思っています。私は、私たちがこの世に誕生してきたのには意味があると考えています。そこで、改めて生きる意味を考えながら、幸せとは何なのかを自分なりに探求し、私たちが幸せになるために何をしたら良いのかを考えてみました。本エッセイが皆様に幸せをもたらすヒントになっていただけたなら、私としてはこれほど嬉しいことはありません」

興味のある人は読んでみてください。本校の図書館にも5冊くらいは用意しておきます。

 

今回の写真は、近隣で写した植物と雄飛祭の時に撮影した生徒の活動の様子です。

  

 

   

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