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高等学校の卒業証書授与式が行われました。

卒業する高校３年生は、入学してすぐに元号が令和に変わるという節目の学年でした。様々な行事を行いながら充実した学校生活を送っていました。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大により、高校１年生の３月から臨時休業になって以来、様々な制約の下での学校生活を強いられてきました。この我慢を強いられる生活に耐え、今日の卒業を迎えることができたことは、みなさんの努力の証です。これまでのその努力に深い敬意を表します。

第二次世界大戦以後、同じような戦争の惨禍を繰り返さないようにとの反省の下で、国際連合が発足しました。以後も各地で絶えない紛争の当事者たちにとっては、彼らなりの言い分もあるのかもしれず、理念のみによって平和を維持することは容易ではありません。しかしながら、その国際連合の常任理事国たるロシアによる、自国の利益を優先するかのようなウクライナ侵攻を見ると、まるで１９世紀に逆戻りしたかのような錯覚さえおぼえます。できるだけ早い終結を願わずにはいられません。

世界では紛争・貧困・飢餓など、日本国内でも少子高齢化など、さまざまな問題があり、ますます先は見えにくい社会になってきています。そんな社会へ飛び込んでゆく卒業生のみなさんには、明るい未来の原動力のなっていただきたい。そのために、三つのことを行ってほしいと思います。

• 目標に対して信念を持ち、粘り強く取り組む
  例えばノーベル賞もオリンピック出場も、努力の積み重ねによるものです。
• 思考力を鍛える
  主体的に学び、基礎を固め、考えを表現する力が大切です。
• 感性を豊かにする
  苦しんでいる人や立場の弱い人を思いやる優しさを持ちましょう。

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年と同様に、例年よりも内容を縮小して式を行いました。縮小はしましたが、卒業生を送り出す式を行うことができたことは、学校としても大きな喜びです。卒業生の今後の活躍を期待しています。